先日もわたし生島が東京と奈良で行ったお話会。『仮想妄想バリ島移住計画』でも質問を頂きました。

「バリ島にはどんな学校がありますか?」「実際どんな学校に子どもたちは行っていますか?」などなど。

はい!今回こちらで うちの子どもたちが行っている『Pelangi School』を紹介致します。 ここ数年日本でも知られ始めているバリ島の学校と言えば『Green School』(グリーンスクール)。規模も大きく、近年「この学校に子どもを入れるために」と移住してこられる方も居る程です。

もともとこのグリーンスクールを作る前に創始者さんの子どもさんが居た学校です、と説明すると分かってもらい易いようです。 グリーンスクールの創始者さんは我らが『Pelangi School』の立ち上げにも参加していらっしゃったそうですね。(もしかしたら 小さい規模で作ってみて、「うん、こんな感じだ」と確信されたのかも?さぁ、どうでしょう)

*写真は2009年のTiny Tots(2-3歳)のクラスの発表会のもの。当時の制服はこんなタイダイのカラフルな
ものでした。学校に入りたての娘はどうしてよいか分からず戸惑っていました。(前列 左)

創設は2006年なので、うちの子ども(最初は長女のみ)が入学したのは3年目、やっと軌道に乗り出した頃だったのでしょうか?恐らく子どもたちは50-60人ぐらいだったのでは?Tiny Totsが一番小さいクラスで、その上にPG(プレイグループ:年少さん?)TKA、TKBという年中年長クラスがあります。
何歳から入れるのですか?と聞いたら、自分で「おしっこ」と言えるようになったら頃です、と。オムツ着用も問題無し、との事でした。(当時)

当時は子どもの数も少なかったので2-3歳違う子が同じクラスに居たり、もよくあったことでした。4-6年生が同じクラスで勉強していたような?日本でも田舎の過疎化が進んでいる地域などではそうですね。皆、楽しそうによく土で遊んでいたのが印象的でした。

「子どもには最高の教育を」というのを聞きますが、「最高」とはなんなのでしょうか? きっとそれは人によってそれぞれ異なると思います。 「学校を選んだ決めてはなんですか?」と聞かれるとやはり答えるのは「ち、近いから!」なのです。 教育熱心なバリに暮らすお母さんに「え?なにそれ?信じられない!?」と驚かれた事があるのですが、一番の理由はそれかもしれません。 いえいえ、もちろん他にも理由はあるんですよ!!!でも、近い、無理が無い、というのは働く両親にとっては本当に大切な事だと思います。 私は「あんたたちのためにこんなに無理してるんだからね!」と言われる子どもの気持ちを考えただけで...

*これは2011年頃でしょうか?生まれたばかりだった息子が今度はTiny Totsに。この時のテーマは『海と海賊』だったような。「端午の節句」?カブト?と思っていたら、海賊の帽子だったようです。子どもたちは欧米人、インドネシア人、日本人、最近は韓国、ロシアの子どもたちも増えました。もちろんパパとママの国籍が異なっている、なんてのはざら。「転校生が来たよ」と子どもたちが言う時に「ナニジンの子?」と聞くと「ワカンナイ、どういうこと?」と逆に問われます。 特に深い意味がある訳でも無いのですが、彼らにとって国籍なんてのはどうでも良い無意味な事のようです。「何語を話す子?」と聞くと「イングリッシュ語」とか「インドネシア語」、などと教えてくれます。 日本語を話す子がやってくるとさすがに「日本人の子が来たよ!」と言います。
*学食はもちろん!?壁は無く、オープンな雰囲気。  最近、なんとsisi系列のレストラン&カフェ 2店からランチのケータリングサービスが行われることに。
*いろいろな国の子どもたちがあつまっているからこそ、ランチやスナックの時間に覗きに行くと本当に面白い!こっちでシンプルなサンドイッチとりんごを食べている欧米人の子ども、そっちは人参を丸ごと食べている!韓国人の子どもちゃんのキムパッ(のり巻き)は人気で他の子どもたちに「ちょうだい!」と言われていて、こっちではうちの子がお餅を食べてたり。時間が無いからこんな簡単なお弁当で良いかな!と思っても学校に行くと「あぁ、いろいろあって、みんな良い訳ね」と思うのです。写真は我が家の息子とお友達のA君が10時の軽食タイム。

では、「家から近い」以外の我が校のオススメポイントは何でしょう?

日本の「既にしっかり固まって運営されている学校」のみをご存知の方にはもしかしたら「え、それって長所なの?」と聞かれてしまいそうですが、「親が参加して変えて行く、進化していく学校」である、ということ。

そうなんです、PTAのようなしっかりしたものはありませんが、その都度チームが組まれ その時に参加出来る父兄が集まり、決めごとをして運営のお手伝いをしています。もちろん校長先生も居て、ボードメンバーと言われる立ち上げをしたご父兄、と数名の中心人物は居るものの、彼女たち(女性が多い)が毎回ミーティングに参加出来る訳では無く、もちろん私も毎回参加している訳でもありません。(なんと言っても共通言語が英語、となってミーティング、疲れるんです!いや、でも行くようにしています) 日本の一般的な学校とは違い、子どもたちの移動?も多いのです。試しに1年間来てみた。長く来るつもりが事情が変わって2年になってしまった、他の学校に移る、移ったがやっぱりPelangiが良い、などなどで、2009年に娘が入学した時からまだ居る子どもは1桁だと思います。(今は生徒数250名程だそう) もちろん年上の子たちは卒業して行っているのですが。

私のモットーは「変えたければ参加する。手伝わないなら文句は言わない」。 Pelangiはもともと働くアメリカ人のママ2人が始めたNPOの学校。私も同じ立場の働くママであり、とにかく「子どもたちが楽しく安全に遊べ学び、多くの人と関わる場所」が欲しい。ある意味、学力は2番目、いや、3番目ぐらいに考えています。(いや、もっと後ろ?)

もうひとつの大きな理由として、同じような立場の保護者が多い! 考え方、もありますが、このウブドに暮らし、なにかしらのビジネスをして生計を立てているママやパパが居る学校、というのは良いですね。 ちょっとおしゃべりすると「あぁ、あなたがsisiやsopaの人なのね!よく行くわよ〜」となったり、具体的に何かを一緒にする事になったり。 逆によく行くカフェが同級生のママのお店だったり! 地域にある学校が故に子どもたちが集まる場所も自然と似て来て、あそこに行くと「プランギキッズが絶対何人か居る」と。 地域に根ざしている、これは非常に有り難いと思っています。

*さすがにバリ島の学校!緑が多いのですが、更に面白いクラスとしては「gardening」があること。プロのガーデナー(農家さん?)を講師に招いて週に1-2度行われています。 それらを調理して食べたり、学食で使われたりしているそうです。収穫があった日は家にちょっと持ち帰って来たり、嬉しそうに家で話してくれたりします。更にウブドっぽいクラスと言えば、ヨガのレッスンがあること!こんなポーズが出来るようになった、と、家で得意そうに見せてくれるのがかわいい。

授業は英語で基本行われています。 インドネシア人の先生や英語圏の先生でもオーストラリア、イギリス、カナダ、アメリカ、などなど国籍も地域もバラバラなので、子どもたちはたくさんの英語を聞く事になります。 最初は美しいイギリス英語を聞かせるべきだ、と言っている方が過去に数組いらっしゃいましたが、私は「英語は単なるツール」だと思っているので、どれだけ美しいイギリス英語を話すか、ではなく、それよりも「たくさんの種類の英語があるんだ、だから自分も自分の英語を話せば良いのだ」と思える事が大事かな、と思っています。聞き取る能力が向上する訳ですし。 私のようにただでさえヒアリング難しいのにオーストラリア訛りの英語がほとんど聞き取れない、では彼等とコミュニケーションが取れない!
更に第2、第3言語が存在し、ある程度のレベル話せる、ということも貴重なことである、と思います。逆に言えば最初に話せない人、の気持ちもしっかり分かる。 うちの場合で言えば、母国語(第一言語)が日本語で、第2はインドネシア語、そして第3は英語になっていると思いますが、パーフェクトとは全てほど遠いのですが、相手に合わせてそれらを組み合わせてミックスして話している! これが非常に面白い、と思っています。

インドネシア語の授業ももちろんあり、引っ越して来たばかりでほとんど出来ない子どもたちに向けて、とある程度話す子&インドネシア人の子向けに分かられてその授業は行われるそうです。インドネシア人の子たちにとっては「国語」。その授業を一緒に受けているので我が家の子たちは頭を抱えているそう!それもまた経験。

*日本ではなかなか見なくなった「気をつけて遊ばなくては大けがをする遊具」がたくさんあります!
そこで子どもたちは頭を使うのでは?とも思います。皆で遊ぶのが苦手な娘を以前はこの白い「土管」
中で時々見つけました。

*マメに行われる発表会。日本と大きく違うのは、その告知が1-2日前に突然ある事!更にそんな寸前の告知に
も関わらず「妖精の格好をさせて来て下さい」とか「好きな本のキャラクターに仮装して」などというお願いがついてくること。 赤いTシャツで、とか濃いめの色のズボンで、などにはなんとか対応するのですが...

しかし、日本のようにクオリティが高く無くても、安心の雰囲気なので、なんとかしのぐのですが!
この学校に来てから、日本人の用意周到具合、が、ゆえのプレッシャー、まわりと合わさなくては上でも下でもややこしい空気の読み方、の鋭さ、しんどさを痛感。(日本の学校ほとんど行っていないのですが)

こんなオモシロ(?)『Pelangi School』、サマースクールなども開催されています。多くの外国人の子どもたちは本国に帰ってしまうのですが、居残り組(うちも)やこの時期だけにやって来る色んな国の子どもたちと関わる機会が持てますよ! ただ、上記の様に、なにせ告知は突然に.... タイミングが合えば一度いかがでしょうか?

また、普段の「学校見学」も入り口でお願いすれば可能です。メールなどでお問い合わせする事も可能です!
(英語、もしくはインドネシア語のみ) *場所はsisiプンゴセカン店から車で約10分

http://www.pelangischoolbali.com/
Facebookページはこちら。https://www.facebook.com/pelangischoolubud

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